『喜』と『我』を全身全霊で表現する女性画家
松井 えり菜

今、自分が伝えられることを
自画像で描きたい
2004年に自画像『えびちり大好き』でGEISAI#6の金賞を受賞し、同作品はカルティエ現代美術館のコレクションとして収蔵。
海外での作品展も多く開催する傍ら、最近では企業とのコラボレーションで商品企画にまで携わるなど、精力的に幅広く活躍する松井さん。
「今の自分が伝えられるものを描きたい。そう考えた時、今私が伝えられるのは喜怒哀楽でいう『喜』でした。」
『怒』と『哀』。この2つをテーマに作品を描き続ける画家は多い。しかし彼女は常に『喜』の絵を描き続ける。
「『怒』と『哀』は違うかなと思っています。面白くない。という訳ではなく、まだ自分自身十分に表現できないと思うんです。観ている人にリアリティを持ってみてもらいたい。だから今の私が表現できる、観ていて楽しい!と思ってもらえるもの。それを描きたいんです。」
『自画像』をモチーフに喜びを、そして楽しさを、溢れんばかりにキャンバスに描く彼女。自画像にこだわり描き続けるのは、日々成長する自分自身と向き合うためでもあると言う。
「自画像を描くきっかけは予備校時代の課題でした。その時に自分が一番楽しめて、細かく描けるのが自画像だったんです。」
その予備校時代の自画像制作が、ターニングポイントになったという。
観る人に可能性を残す絵を
「自分が意図することが全て伝わる絵は少ないと思うんです。だから観た人が想像ができる、可能性のある絵を描きたいと思っています。」
自身の意図はタイトルで説明するという松井さん。そんな松井さんの活動は画家活動だけには留まらない。
「最近は、オーダーを受けて制作する場合もありますし、取材や、本の装丁、企業とコラボレーションして製品を発売したりもしています。」
彼女の描く絵のパワーは、キャンバスの中に限らず様々な形となって世の中に浸透しつつある。
「画集をいつか出したいとも思いますし、ポストカードとかトランプも面白いかもしれませんね。それと、インタラクティブアートにも挑戦したいです。」
画家として絵を描き続けたい、という強い意思を持つ松井さん。一方で立体作品への挑戦や製品化など、画家の活動にとらわれない展開も語ってくれた。
「絵を描くのが飽きた。という訳ではなく、モノづくりが好きなので色んなことをやっていきたい。こればかりは出会いかなぁとも思いますけれど。」
『松井えり菜』というフィルターを通して生まれるもの。そして松井さんでしか表現できないもの。これからも彼女は人々の想像力を駆り立てるような作品を生み出し続けるだろう。
松井 えり菜
- info@erinamatsui.com
- http://www.erinamatsui.com/
2004年に自画像『えびちり大好き』でGEISAI#6の金賞を受賞し、同作品はカルティエ現代美術館のコレクションとして収蔵。
海外での作品展も多く開催する傍ら、最近では企業とのコラボレーションで商品企画にまで携わるなど、精力的に幅広く活躍。
| 2004年 | 『えびちり大好き』がGEISAI#6 金賞 |
| 2005年 | カルティエ現代美術館でのグループ展「私はそれを夢見る」に参加し、翌年MOTで開催されたコレクション展にも出品 |
| 2007年 | ジョアンミロ美術館で個展 |
| 2008年 | 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業 |
| 2009年 | 第3回モスクワビエンナーレ |
| 2010年 | 東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画卒業 個展『ワンタッチ・タイムマシーーン!』を山本現代にて開催 |



