現代に溶け込む伝統技術。活版印刷屋“つるぎ堂”
つるぎ堂 タダヨウヘイ

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伝統的な技術と、遊びの要素

大学卒業後、日本語教師や書店員として働きながら将来の道を考えていた時、突如出会った活版印刷の展示。「普段家の床に転がっていて蹴飛ばしていた物が大事な物のように展示してあり、これは可能性があるかもしれないと感じた。」と語るつるぎ堂タダさん。ご実家はお祖父様の代から七十余年続く活版印刷屋。将来継ごうなど全く考えておらず今でも継いでいる意識は全くないというが、当時の衝撃と直感がきっかけで、帰宅後すぐにお父様に活版印刷の手法を教わり現在に至る。
活版印刷を始めて約三年。主な活動は名刺等の受注製作やオリジナル商品の製作販売。主に、ノートやコースター、ハガキやカレンダーといったステーショナリーグッズで、そこに描かれている可愛らしいキャラクターはタダさんご自身で描かれたものだ。コンセプトは「きちんとした設備でふざけたことをやる。自分の中でしっくりくる違和感に当てはまるものを探して作る。」と話すように、数々のオリジナル商品からは手作りの温かさや本物感に加え、繊細かつ寛大なタダさんの人柄が伝わってくる。
受注はブログを見てのお問い合わせに限定しているが、各地の古本屋やカフェでは直接購入することができる。某有名女優も古本屋で見つけ、お気に入りグッズとして雑誌で紹介するほどである。

活版印刷の魅力、それは失われつつあること

活版印刷の魅力について、タダさんは次のように話す。「失われつつあることが魅力です。消えかかっていなかったら、活版印刷が主流であったら、そこまで魅かれていなかったかもしれない。活版印刷はまだ未知なだけです。」と。活版印刷の世界に足を踏み入れてからも、現在進行形で活版印刷に可能性を感じ続けているのだ。最近では割と若い人でも興味を持っている人が多く、経験や知識がある人も多いよう。展示会などを通し、世間に未だ根を張っていることや、新たに興味を持つ人が増えていることを特にここ最近で実感しているようだ。
そんなタダさんの今後の活動は、オリジナル商品を増やすことと、販路を拡大することだ。最終的な夢は工房を移し、従業員を雇いながらオリジナル商品を販売すること。ビジネスの部分は常に大変だと思っていると話しながらも、好きなことを真っ直ぐにやるタダさんの表情は、なんとも楽しそうである。
最後にタダさんは、「つるぎ堂をもっともっと知ってほしいです。同時に、活版印刷に興味を持つ人が増えたら嬉しいです。」と話す。未知だと語る活版印刷の新たな可能性を、今後タダさんがどのように切り開いていくのか非常に楽しみである。

つるぎ堂 タダヨウヘイ

つるぎ堂 タダヨウヘイ

大学卒業後、外国学部の経験を活かし、養成講座に通い日本語教師の資格を習得。日本国内で日本語を教え始める。
26歳~27歳、2年間ベトナムで日本語教師を経験。
帰国後、日本語教育関連の書店に勤務。
偶然出会った活版印刷の展示がきっかけで、活版印刷の可能性に魅かれ、活版印刷の世界に足を踏み入れる。
現在 東京荒川にあるご実家の工房で受注製作やオリジナル商品の製作販売を行いながら、ロシア関連イベントやアルパカフェスタなど多数展示会に出展。