軽自動車といえば燃費が良くて経済性に優れた車というのがほとんどの自動車ユーザーのイメージではないかと思います。
エンジンも軽自動車の自主規制枠の関係で最高出力こそ64PS上限になっていますが、常用回転域といわれる日常走行で使う領域の出力やトルクを向上させたり、ハイブリッドを搭載して軽自動車とは思えないような力強い走りを実現しています。
そんな優れた性能を発揮する軽自動車のエンジンは、現在量産されているのはすべて3気筒エンジンですが、かつては軽自動車にも4気筒エンジン搭載モデルがありました。
4気筒の軽自動車の復活はある?
現在、そして将来的にも4気筒の軽自動車の復活はないでしょう。
その理由は自動車全体を取り巻く環境問題の観点から、4気筒エンジンを復活させる意義がないからです。
自動車のco2排出量規制は年々厳しくなっており、その流れは排気量の小さな軽自動車も例外ではなくなっています。
co2排出量削減の観点から見れば重量が重くて部品点数も多くフリクションロスが大きい4気筒エンジンに優位性はありません。
3気筒エンジンよりも振動が少なく回転フィールも滑らかな4気筒エンジンを搭載した軽自動車が登場しないのは残念ですが、時代の流れを考えると仕方ないと言えます。
4気筒エンジンを搭載した軽自動車の中古車
復活が見込めない現状で、4気筒エンジンを搭載した軽自動車を買うなら「中古車」という選択肢しかありません。
現在軽自動車を製造販売している自動車メーカーは、スズキ、ダイハツ、ホンダ、三菱、日産で、かつてはスバルも軽自動車を生産していました。
その中で4気筒エンジンを搭載したモデルを生産していたのはダイハツ、スバル、三菱、スズキの4社で現在も中古車市場に流通していて購入可能な中古車とその特徴を紹介します。
ダイハツムーヴ
・初代 L600/610S型(1995年 – 1998年)
1995年に登場し、エンジンは4気筒JB型エンジンのターボ仕様をFFのみに設定していました。
エンジン:JB-JL型 659cc 直4 DOHC インタークーラーターボ
2代目にバトンタッチとなる前の1996年にはターボ車は13インチベンチレーテッドディスクブレーキに変更されました。また新たに3気筒DOHCターボ(EF-RL型)が登場し、従来の4気筒ターボエンジンと共存することに。
・2代目 L900/910S型(1998年 – 2002年)
画像引用 Tennen-Gas ウキィペディア
エンジン:JB-DET型 659cc 直4 DOHC インタークーラーターボ
軽自動車の規格改定にあわせ2代目にフルモデルチェンジされ、この時にのちに軽自動車のエンジンの名機と呼ばれるJB-DET型が搭載されました。
・3代目 L150/160S型(2002年 – 2006年)
エンジン:JB-DET型 659cc 直4 DOHC ターボ
程度のいい4気筒エンジンを搭載したムーヴの中古車の選択肢としては、この3代目モデルが現実解になると思います。
特にモデル末期の2005年8月26日に発売された「カスタムL」をベースに14インチアルミホイールやオーディオ装備の充実を図った、「カスタムVS」あたりが狙い目だといえます。
ダイハツコペン
初代 L880K型(2002年-2012年)
エンジン:直列4気筒DOHCツインスクロールターボJB-DETエンジン
JB-DETにツインスクロールターボを搭載し、最高出力こそ規制枠内の64PSでありながらも110N・m(11.2kg・m)の最大トルクを3000rpm付近で発生させるJB-DETエンジンによって、軽の規格外の走りを実現しています。
スバル ステラ
初代 RN系(2006年-2011年)
画像引用 Tennen-Gas ウキィペディア
スバル R2
初代RC系(2003年 – 2010年)
画像引用 Tennen-Gas ウキィペディア
エンジン EN07型 660cc 直4DOHC S/C、直4SOHC、直4DOHC
スバルは2008年に自社製の軽自動車の開発・製造販売から撤退し、それ以降はダイハツから供給を受けたOEMブランドとして軽自動車を販売しています。
そんな自社開発の時代に製造販売されていたのがステラとR2です。
スバルは他社がコストが安く効率の良い3気筒エンジンにシフトしていく中で最後まで4気筒エンジンにこだわり続けましたが、その結果軽の売りである燃費や低価格といった競争力が低下したしまったのが軽自動車からの撤退要因の一つだといわれています。
この2車種に搭載されたスバルの4気筒エンジンの最大の特徴は、スーパーチャージャーを搭載しているという点です。
エンジンの性能を引きあげる方法の一つとして過給がありますが、一般的なのは排気ガスの力を利用したターボチャージャーです。
これに対しスバルはエンジンの駆動力を利用したスーパーチャージャーによる過給を採用していました。
ターボと異なり低回転でもしっかりと過給できるスーパーチャージャーにより実現されたキビキビとした走りは定評があり、一度は乗ってみたい軽自動車の1台です。
最終モデルが2010年なので、比較的走行距離や劣化の少ない掘り出し物のステラの中古車が見つけられるかもしれませんね。
三菱 パジェロミニ
初代(1994年-1998年)H51/56A型
画像引用 Toyotacoronaexsaloon ウキィペディア
2代目(1998年-2012年)H53/58A型
エンジン 4A30型659cc直列4気筒SOHC16バルブ
4A30TwinT型659cc直列4気筒DOHC20バルブICツインスクロールターボ
軽自動車唯一のクロカンSUVとして市場を独占していたスズキジムニーの対抗馬として、三菱が投入したのがパジェロミニです。
大ヒットした乗用SUVの「パジェロ」の名前を採用し、デザインもカラーリング含めそのまま軽自動車化したモデルです。
搭載される4気筒エンジンはNA(自然吸気)とターボエンジンの2種類が設定され、1気筒あたり5つのバルブを持つ4気筒20バルブエンジンとして力強い走りを実現しています。
駆動方式はFRと4WDの設定がありますが4WDはイージーセレクト4WDと名付けられたパートタイム4WDで、ジムニー同様にHi/Low2段の副変速機が備えられています。
スズキセルボ
4代目 (1990年 – 1998年)
画像引用:ウィキペデア
エンジン:F6B直列4気筒 DOHC 16V インタークーラーターボ
スズキセルボに4気筒エンジンが搭載されたのは1990年に登場した、4代目モデルの「SR-Four」になります。
ホットハッチモデルとして直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンを搭載して登場しましたが、2006年に登場した5代目モデルでは廃止されました。
したがってスズキの4気筒エンジン搭載モデルは1998年が最後なので中古車の年式もかなり古く程度の良い中古車もほとんど市場に流通していないのが実状です。
4気筒エンジン搭載の軽自動車の中古車のおすすめは?
耐久信頼性の高いエンジンであるJB-DETエンジンを搭載したダイハツ車がおすすめです。
実際私自身もJB-DETユニットを搭載したダイハツコペン(L880K)の中古車を購入し、毎日往復50kmの通勤に使用し現在では11万キロを超えていますがエンジン自体には全く不調もなく高回転まで滑らかに回る状態も保たれています。
コペンの4気筒エンジンを搭載したモデルの生産終了は2012年、4人乗れるムーブだと2006年と年式的にもそこまで古くなく、中古車市場にも走行距離が少ない程度の良い中古車が存在しています。
軽自動車の最強エンジンとも呼ばれる4気筒エンジンの名機 JB-DET
インスクロールターボで武装したJB-DETエンジンユニットは軽自動車としては最強のスペックを発揮しています。
耐久信頼性の高い鉄製のエンジン本体を採用しており、チューニングベースとしても有名で、160PSくらいまでのパワーアップにも対応できるといわれています。
実際に初代コペンもECUを交換することで80PSまでのパワーアップが可能で、チューニング用のECUはダイハツのチューニング用品を開発・販売しているD-PORTより販売されていました。
4気筒エンジンの軽自動車はマニュアルミッションで乗ろう
4気筒エンジンの魅力である高回転まで回る滑らかさと振動の低さを体感できるのはやはりマニュアルミッション車です。
4気筒エンジンは3気筒エンジンに比べ低速トルクが細いため、発進時には若干気を使う必要はありますが慣れてしまえばそう難しく感じることはなくなります。
また当時の4気筒エンジンの軽自動車に採用されていたAT(CVT)は現在のような性能には至っておらず、発進時ももっさりとした感じで運転の面白さは到底味わうことが出来ないものです。
耐久性の観点からもMTのほうが安心できますので、4気筒エンジン搭載の軽自動車の中古車を購入するならばマニュアル車をオススメします。
乗るなら出来るだけ程度のいい中古車を選ぶのがベスト、その方法は?
すでに生産を終了した4気筒エンジンの軽自動車は最新のものでも10年以上経過した車になります。
きちんとメンテナンスすれば10年落ちの中古車でも全然問題なく乗ることができますが、やはり10年経てばいろんな部分が経年劣化するので、その車の保管状態などでも中古車の程度は大きく変わってきます。
4気筒エンジンの軽自動車の中古車を探すにあたっては、中古車の状態を実際に自分の目で現車確認するのがベストですが、県外や遠方にある中古車だと実際に現車確認に行けないケースもあります。
4気筒エンジンの軽自動車の中古車を買いたいけど現車確認できない・・
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