スズキジムニーは軽自動車では唯一の本格オフロードタイプのSUVで、新車・中古車共に安定した人気を誇っています。
特に2018年に20年ぶりのモデルチェンジを受けて登場した現行型のジムニーは、登場から4年経った今もなお新車納期は1年以上待ちの状態が続いています。
またジムニーは中古車の人気も高く、中でも現行モデルに通ずる直線基調のデザインである、「カクカクジムニー」とも呼ばれるJA型は特に人気が高く、登場から30年近く経った今もジムニー専門店にはカスタマイズされたJA型ジムニーが数多く並んでいます。
このように安定した人気を誇るジムニーですが、一方で実際にジムニーの中古車を買って失敗したと感じている、後悔したというユーザーが多いのもまた事実です。
ここではジムニーの中古車で失敗しないために注意すべき点と、ジムニーの中古車を選ぶおすすめの方法などを紹介します。
JA 型ジムニーについて
先にも紹介したJA型ジムニーは1990年に登場したモデルで、それまでの直線基調のデザインを踏襲しながら、軽自動車の規格拡大によるエンジン排気量のアップなどに対応したモデルです。
エンジンも排気量アップに加えJA11/12型のSOHCから、JA 22型ではDOHCに変更されるなど動力性能の向上が図られました。
またJA12型ではサスペンションがそれまでのリーフスプリングからコイルスプリングに変更され、オンロードでの操縦安定性や乗り心地の向上が図られました。
ジムニー専門店での主流は今なおJA型ジムニー
ジムニーはサードパーティ製のカスタムパーツもたくさん流通しており、カスタマイズして乗るユーザーも多い車です。
ジムニー専門店も数多く存在していますが、ジムニー専門店でカスタムベースあるいはカスタマイズされて販売されているモデルの主流はJA型ジムニーの中古車です。
その理由にはJA型の次のモデルであるJB型の丸みを帯びたデザインは、ジムニーらしさを生かしたカスタマイズの素材としては不人気であることと、最新型の現行ジムニーはカスタムベースとなるような中古車の流通量が少ないといったことが挙げられます。
JA型スズキジムニーの中古車相場
現在中古車市場に流通しているJA型(1990年〜1998年)ジムニーの中古車相場は以下の通りです。
年式 | 中古車台数 | 中古車価格帯(万円) | 走行距離(万km) | |
1990 | 38台 | 34.9〜157 | 2.8〜20.2 | |
1991 | 49台 | 40〜197 | 1.4〜19.4 | |
1992 | 54台 | 33〜179 | 4.8〜40 | |
1993 | 83台 | 49.8〜160.8 | 2.3〜26.7 | |
1994 | 109台 | 25〜194 | 3.1〜27.3 | |
1995 | 120台 | 34〜235 | 1.6〜23.2 | |
1996 | 163台 | 29.8〜240 | 2.7〜28.7 | |
1997 | 150台 | 50〜197 | 2.6〜23.1 | |
1998 | 110台 | 29〜213 | 5.0〜22 | JB型も一部含まれる |
JA型ジムニー中古車の程度の良し悪しを見極めるのは難しい
走行距離や価格帯も様々ですが、いずれの年式でもJA型ジムニーの中古車は登場してから20年以上、1990年式だと実に30年以上経過している中古車となります。
経年劣化による各部の痛みや、さらにカスタマイズされている車両もたくさんあるため、中古車の程度の良し悪しを見極めるのが非常に難しい車のひとつです。
ジムニーの中古車で失敗・後悔しないための注意点
ジムニーの中古車を買って失敗だった、買うんじゃなかったという後悔の大部分は、思い描いていた車としてのイメージと全然違っていたというところです。
具体的には他の軽自動車に比べ「乗り心地が悪い」「全体的にうるさい」「運転しづらい」という部分で、ここをしっかりと理解(覚悟?)しておかないと、高いお金を払ってジムニーの中古車を買ったのに失敗だった・・と後悔してしまうことになってしまいます。
乗り心地が悪い
JA11型ジムニーはリーフリジットサスペンションが採用されており、一般道でもガンガンと突き上げられるような乗り心地はお世辞にもいいとは言えません。
リーフリジットは通称「板バネ」と呼ばれるサスペンションで、薄い鉄板を何枚も重ね合わせその板のたわみを利用して走行時の振動を吸収する構造です。
リーフリジットサスペンションは単純で頑丈な構造と板バネの枚数でサスペンションにかかる許容荷重を増やせるというメリットがあるため、トラックなどに古くから採用されています。
一方、JA12型ではサスペンションがコイルリジットに変更されたため、JA11に比べるとかなり乗り心地は良くなっています。
ただやはりオフロード重視のセッティングであることと、年式と走行距離から考えるとコイルスプリングがへたっている車両がほとんどということを考えると、普通の軽自動車のような乗り心地や快適性は望めません。
全体的にうるさい
エンジン音や車体振動が車室内に常時伝わってくるので、どの走行域においてもうるさい車です。
パワートレインで言えばJA11型とJA12型では3気筒SOHCインタークーラーT/Cエンジンが搭載され、JA 22型ではK6Aと呼ばれる型式の3気筒DOHCインタークーラーT/Cエンジンが搭載されました。
パワー的には軽自動車の自主規格枠いっぱいの64PSを確保していますが、オフロードでの実用性を重視してローギアードに設定されたギア比なので走行時のエンジンの回転数は高めになり、走行時のエンジンノイズが終始キャビン内に入ってきます。
さらに経年劣化の進んだ中古車であることを考えると、JA型ジムニーの中古車には静粛性はもちろん快適性という概念はないと思っておいた方が良いと言えます。
運転しづらい
ホイールベースを広くとった最近の軽自動車とは比べ物にならないほど運転しづらいです。
常に上下に揺られるゴツゴツした足回りからの振動入力に加え、タイヤとのバランスもありますがステアリングのレスポンスもこの時代の車にしてはかなりクイックな挙動を示すのに加え、ホイルベースが狭くて車高が高いため高速道路では横風に強烈に煽られかなり運転に神経をすり減らすことになります。
ジムニーの中古車のチェックポイント
では実際にジムニーの中古車でチェックしておきたいポイントについて紹介します。
JA型のジムニーの中古車を現車確認する際にチェックしておきたいポイントは、
・エンジンの状態
・腐食の状態
・足回りの状態
・エアコンの状態
が挙げられます。
エンジンの状態
ランクル等の高額な普通車のSUVとは異なり、手頃な価格でオフロード走行を楽しめるのもジムニーの魅力です。
なのでノーマルコンディションのジムニーの中古車の場合でも、前オーナがカスタマイズしてオフロード走行を楽しんでいたという車も多いのが特徴です。
それゆえにローギアで悪路走行している頻度も多く、常にエンジン回転の高いところで使われるため、エンジンのダメージが通常のオンロード走行車よりも大きい車両も多いです。
エンジンが常にフルパワーを絞り出すような過渡走行した履歴の長い車は、ターボチャージャーが大きなダメージを受けているケースも多いと言われています。
ターボチャージャーが大きなダメージを受けている場合、その大半はタービンシャフト軸受のベアリング劣化によるオイル漏れで、漏れたオイルはタービンを回す排気ガスの熱で燃え白煙となって排出されます。
なのでエンジンを実際にかけてみて、排気ガスに白煙が混じっているようでしたらターボが壊れている可能性大です。
腐食の状態
JA型ジムニーは30年近く経過した中古車になるので、ボディ全体に腐食が進行している中古車が多いです。
古い車なのである程度の錆は仕方がないとしても、濡れ物などを乗せる頻度の高いカーゴルーム(荷室)はカーペットの下のパネルの腐食が進んで穴開きがみられる中古車も多いです。
必ずカーゴルームのカーペットを剥ぐってみてパネルのサビの状態をチェックするようにしましょう。
マフラーの腐食状態もチェック
その他のJA型ジムニーの中古車の腐食として、この年代のスズキ車はマフラーにステンレスではなくアルミメッキ鋼板が使われていたのでマフラーがノーマルの場合、腐食して穴あきや亀裂が入っている可能性があります。
マフラーがカスタマイズされていないノーマル仕様のJAジムニーの中古車を選ぶなら、マフラーの状態チェックは必須です。
足回りの状態
JA11型ジムニーは30年近く経過した中古車なので、ショックアブソーバーが抜けていることが多いです。
ショックアブソーバーが抜けていてもとりあえず走ることはできるので一般のユーザーでは気付きにくいところではあるのですが、乗り心地や操縦安定性に影響するのでショックアブソーバーの状態も確認するようにしましょう。
またJA11型ジムニーは板バネと呼ばれるリーフリジットサスペンションを採用していますが、カスタマイズしたジムニーは板バネの付け根のシャックルという部品を交換しているケースがあります。
シャックルを交換すると乗り心地に大きく影響するのと、シャックルは車検にも影響する部品なので、改造している車は構造変更が行われているかを確認し、構造変更されていない場合はノーマルに戻すことを購入時の条件にするようにしましょう。
コイルスプリングの付け根の破損も要注意
JA12型からはコイルスプリング+ショックアブソーバーが採用されていますが、ボデイ上面のコイルスプリングを支えているサスペンションの付け根部分のパネルが腐食し、走行時の振動や突き上げ入力によって破損するトラブルも多くみられます。
コイルスプリングを支えているサスペンションの付け根部分のパネルはエンジンルーム内にありますので、ここが極端に錆びていないか?クラックが入っていないかしっかりとチェックしましょう。
エアコンの状態
ジムニーに限らず古い車の場合にはエアコンのトラブルはつきものです。
特にエアコンのガス抜け、エクスパンションバルブの破損、エバポレーターの目詰まり、エアコンコップレッサーの故障などは古い車では前触れもなく起こりますので、ある日突然「エアコンが効かなくなった」ということが起きる可能性大です。
避けるためにはエアコンをオーバーホール済みの中古車を探すか、購入時にエアコンのオーバーホールの交渉をするといった方法があります。
JA型ジムニー中古車の注意点のまとめとおすすめの中古車選びの方法
まず大前提として、30年近く前の旧車であるJA型ジムニーは、現在の軽自動車に比べると「乗り心地が悪い」「全体的にうるさい」「運転しづらい」車だということを認識しておく必要があります。
そして中古車を選ぶ際には、上記で紹介したチェックポイントをしっかりと現車確認し、場合によっては修理・メンテナンス渡しを前提に交渉するようにしましょう。
おすすめのジムニーの中古車選びの方法
30年近く経過した中古車であり、購入時にどれだけメンテナンスをしていても経年劣化によるトラブルの発生は避けられません。
年式の古い中古車では、納車されてすぐ故障した・・ということもよくあります。
そういったことを考えると、一定期間の保証がついた中古車を購入するのがベストです。
先に紹介した「中古車探しサービス」は、全車保証が付いていますので、購入直後のトラブルにも保証で対応可能です。
非公開車両の中から条件にあったジムニーの中古車を探して提案してくれ、さらに保証も付いた「中古車提案サービス」はジムニーの中古車選びにおすすめの方法です。
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