中古車の販売情報には、中古車価格以外に年式や走行距離、グレード等の情報のほかに「修復歴の有無」という情報が掲載されています。
車の修復にはその程度により中古車販売時に修復歴の有無の表示が義務付けられているとともに、修復歴ありの中古車は相場よりもかなり安い価格で購入することが出来ます。
実際に修復歴の有無とはどのような状態のことを言うのか、また格安で購入できる修復歴ありの中古車は本当にお買い得なのか?について解説します。
修復歴とは
自動車は事故を起こすと全損以外の場合は破損個所を修理して再使用されますが、この事故を起こした状態の車に対しその程度によって修復歴が紐付けられます。
具体的には車の骨格部分に損傷を受け修理もしくは交換が行われた車を修復歴ありとして定義しています。
最近の車はそのほとんどがモノコック構造になっており、昔の車のようなフレーム構造の乗用車はありませんので、シャーシ全体で車の車体剛性を維持しています。
モノコック構造は骨格部品を持たないためその分車体を軽く作ることが出来るのがメリットですが、デメリットとしてモノコック構造自体が変形すると強度剛性が極端に低下してしまうという点があります。
修復歴ありの車とは、フレームやモノコック構造自体の修復が行われた車のことをいいます。
修復歴ありの中古車価格はなぜ安いのか
修復歴ありの車の中古車価格は相場よりかなり安い金額で販売されるその理由は、中古車を購入するユーザーが「事故車」を購入することを嫌う傾向があるため、修復歴あり=事故車の場合はそれ相応に価格を下げないと中古車として購入されることが難しいからです。
ただ最近は、最新鋭の修理設備などもあり修理技術とその精度は昔に比べて飛躍的に向上しているので、モノコックやフレームの矯正でも事故を起こす前とほとんど変わらない状態にまで仕上げることが可能です。
したがって修復歴ありの車でも車としての基本機能である、走る・曲がる・止まるといった部分は実用上問題ないレベルに復元されます。
修復歴ありの中古車価格相場
実際修復歴ありと修復歴なしでの中古車価格の違いを見ると、年式と走行距離が同等で同一グレードの場合修復歴ありの中古車の価格相場は、修復歴なしの中古車価格の約6割から7割くらいの価格相場になっています。
もちろん修復の程度によってもこの価格相場は変わってくると思いますが、そのあたりはプロである中古車鑑定士の査定次第といった部分もあるようです。
修復歴ありの中古車で死亡事故を起こした車かどうかはわかるのか?
これはとても気になることだといえますが、結論から言えば修復歴ありの中古車が死亡事故を起こした車であるかどうかは判りません。
その理由は、中古車市場で修復歴ありとして販売されている車がどんな事故を起こして修復歴ありになったのかという情報の開示は義務付けられていないからです。
先にも述べた通り中古車の修復歴の定義はあくまでもその損傷度合いによって定められるものなので事故の内容は関係ないので、中には死亡事故を起こした車が修復されて販売されているケースもあるといえます。
死亡事故を起こした車であってもきちんと修復されていれば車としての機能上は問題ないのですが、やはり心情的にはどうしても忌み嫌いたいものです。
ただ中古車販売店側も過去に死亡事故を起こした車が修復されて販売されていると判ったとしても、あえてそれを開示して販売することはないでしょう。
実際過去にはそういったいわくつきの車もその履歴を隠して中古車市場に流して販売されることも多かったです。
ただ最近はそういった車を販売しているという事がSNSなどで拡散してしまうと致命的なダメージを受けるという、販売店側としてのリスクも大きいのでそういった車は手を出しませんし、仮に事情があって入庫しても廃車にするようです。
修復歴ありの中古車はディーラーでも販売されているの?
修復歴ありの中古車を販売するディーラーは基本的には少ないですが、その理由はそもそもディーラーは新車販売がメイン業務であり中古車販売にはあまり力を入れていないからです。
力を入れていない中古車販売で価格を下げないと売れづらく利益率も低い修復歴ありの中古車を販売するのは得策ではありません。
ただディーラーの中にはあえて修復歴ありの車もお買い得感を出して認定中古車として販売しているところもあります。
その一例がヤナセで、ヤナセ認定中古車 ギャランティードカー スーパーバリューとして修復歴ありの車両も含めて販売しています。
修復歴ありの車を買って後悔している人は多いのか?
実際に修復歴ありの中古車は市場にたくさん流通していますし購入されるユーザーも多いのですが、修復歴ありの中古車を買ってみて後悔しているという方はあまりいないようです。
その理由は、日本車の構造設計の良さと日本の修復技術の高さにあります。
最近の日本車は高い衝突安全性能を誇っており、その理由の一つが衝撃吸収構造の進化です。
CAE技術の進歩によりクラッシャブルゾーンと呼ばれる衝撃吸収構造の設計最適化が進み衝突時の衝撃を車体全体のダメージにすることなく吸収できるようになり、フレーム等の損傷も軽微で済むようになりました。
さらに昔は熟練した板金職人の勘と経験に頼っていた修復技術もコンピューターによる修復の導入により修復歴なしと等価とまではいかないものの高い精度での修復・復元ができるようになっています。
プリウスなどのハイブリッド車は修復歴ありを避けた方が無難
トヨタプリウスやアクアをはじめ、最近の車はそのほとんどがハイブリッドシステムを搭載したハイブリッドカーです。
ハイブリッドカーはご存知の通りエンジンとモーターで走行する車で、走行シーンや負荷の状態に応じて非常に緻密な電子制御を行いながら走っています。
またモーター走行をするための高電圧を発生させる大容量のバッテリーも搭載し、複雑な電子回路を制御することで高い安全性を求められている車です。
こういったハイブリッドカーの修復歴がある車は、複雑な電子回路が事故によるダメージを完全に修復し切れていないケースがあります。
特に高電圧を発生するバッテリーまわりは車両火災などの神馬に人命にかかわるような重大なリスクが潜んでいる可能性もありますので、そういったリスクを持つハイブリッドカーの修復歴ありの中古車は避けておいた方が無難です。
まとめ 修復歴ありの中古車はお買い得と言える?
中古車価格という面だけを見れば、希望する車種が格安で購入できる修復歴ありの中古車はお買い得だと言えますが、納得のいく中古車購入という観点からはさまざまなリスク部分があるのも事実です。
具体的には先にも述べた通り、修復歴ありの中古車でも車としての基本機能は問題なく修復されてはいるものの完全に初期状態と同じにすることは不可能であり、修復による微妙な誤差や剛性変化が起きる場合があります。
そういった微妙な誤差や剛性変化がNVHと呼ばれる異音や振動といった、機能上は問題ないけれど商品性からは不快に感じるような不具合となって現れたりします。
単なる移動手段として乗りつぶす前提での購入であれば「安かろう悪かろう」と割り切って低価格である修復歴あり中古車の選択はありだと思いますが、長く大事に乗りたいという思いで中古車を購入するのであれば乗っていて気になる、不快に感じる不具合のリスクが高くなる修復歴ありの中古車は賢い選択とは言えないかもしれません。
納得のいく中古車選びについて
中古車の状態は千差万別なので修復歴のない中古車であっても、前オーナーの乗り方や所有状態によっては、納得のいかない結果となる可能性はあります。
商品の性質上程度のばらつきが起きやすい中古車購入にあたっては、「選択肢を広げ、信頼できる販売店から購入する」ということが、納得のいく中古車購入につながるといえます。
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